寄稿コラム第31回 長時間座ってもしんどくない!? 楽に座るコツとは
はじめまして。動きのコツセラピストの生野達也です。
今回から、定期的にコラムを担当させていただくことになりました。
主な内容としましては、日々の生活の中に活かしていただける内容として、脳科学に基づいた“動きのコツ”のリハビリを紹介していきます。記念すべき第1回は「楽に座るコツ」のリハビリメニューを紹介します。
脳科学の発展に伴い「頑張るだけのリハビリ」には限界があることが明らかとなってきています。
脳卒中による麻痺などの症状をお持ちの皆様は、「少しでも良くなりたい」という強い想いから日々、リハビリに取り組まれていることと思います。
しかし、いくら頑張ってリハビリをしても、なかなか楽に動けるようにならないという経験をお持ちではないでしょうか。
毎日、リハビリを頑張っているのに「重たい」、「突っ張る」、「足の裏に靴下が一枚履いているような鈍さ」、「自分の手足のような実感がない」などの動きにくさや違和感に変化がない方は、「頑張るだけのリハビリ」では限界がきているサインかもしれません。
解決のヒントは、脳の中にあります。
脳科学の視点から考えると、脳卒中にともなう動きにくさや違和感の原因は、脳の中で動くための準備ができていないことだといわれています。
つまり、脳において“正しい動き方がわからない”状態になっているのです。
その状態で頑張ってリハビリを続けていても、脳の中での動くための準備が根本的にできるようになるわけではないので、症状に変化が起らないことが出てきてしまいます。
そこで、大切になるのが“体の感覚を正しく感じること”になります。
体の感覚とは、関節の動く感覚をはじめとして、手の平や足の裏の感覚などがあります。
これらの感覚は、脳の働きによって「感じる」実感につながっており、その時の気をつけ方によって感じる内容が変化します。
脳科学では、脳の中での動くための準備ができるようになるためには、体の感覚が正しく感じられることが必要といわれています。
実は感覚障害の有無にかかわらず、多くの方が体の感覚を正しく感じられていないのです。
そのため、“体の感覚を正しく感じる”ことができるようになると、脳の中での動くための準備ができるようになるので、動きにくさや違和感といった症状が変化する可能性があります。
体の感覚を正しく感じるコツを見つけ、感覚を正しく感じながら動くことを通じて、楽に動けるようになるのを目指すのが“動きのコツ”のリハビリになります
(図2)。
“体の感覚を正しく感じる”ことは、日頃、意識していないことでもあるために、慣れないうちはとても難しい作業になります。
ぜひ一度自分の身体に目を向けてみてください。
来週は「じゃあどうすれば出来るようになるか?」を具体的にお話します。
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