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骨格筋の易疲労性や筋力低下を来し、症状の日内変動を特徴とする、
自己抗体によって神経筋接合部の情報伝達が障害される病気です。
神経末端が筋細胞表面の運動終板(しゅうばん)と接する部分を、神経筋接合部と呼びます。

神経細胞が興奮すると、神経末端からアセチルコリン(神経伝達物質)
が放出されて、運動終板にあるアセチルコリン受容体にはたらいて筋肉の収縮を起こします。
その後、アセチルコリンは、ただちにコリンエステラーゼという酵素により分解されて神経末端に戻り、
アセチルコリンに再合成されます。

重症筋無力症は、自分のアセチルコリン受容体に対する抗体(蛋白質)を作り出し、
この抗体が受容体を壊すことで神経筋の連絡を阻害するのが原因で発症します。
発症には胸腺の異常の関与が推定されますが、その機序は不明です。

病型としては、眼筋型や全身型に分類されます。眼筋型の80%以上は2年以内に全身型に移行します。
胸腺肥大や腫瘍を高率に伴い、種々の自己免疫疾患や悪性腫瘍を合併します。

治療の方法

神経筋伝達障害については、コリンエステラーゼの活性を抑え、
神経末端から放出されたアセチルコリンの作用を増強させる
長期作動型抗コリンエステラーゼ薬が用いられます。

眼筋型では、この長期作動型抗コリンエステラーゼ薬が治療の中心となります。
全身型の場合は、胸腺摘出術とステロイド薬の大量投与療法が根本的治療の原則です。

その他、ステロイド薬以外の免疫抑制薬、血液浄化療法、大量γ‐グロブリン静注療法などがあります。
免疫療法の進歩により死亡率は激減しています。