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若年性脳梗塞の主な原因

若年性脳梗塞にはまだ不明の部分も多いのですが、因果関係が比較的はっきりしているのが、抗リン脂質抗体症候群、奇異性脳塞栓症、もやもや病などです。

<抗リン脂質抗体症候群>

血液中に抗リン脂質抗体と呼ばれる自己抗体ができ、血液が固まりやすくなる病気です。とくに足(下肢)の深部静脈に血栓ができやすく、足の一部にはれや痛みを感じることが少なくありません。
血栓が移動すると、脳では強い頭痛や一過性脳虚血発作(手に力が入らない、言葉が出ないなど。次章で詳しく紹介します)を起こすことがあります。また、心臓に移動すると心筋梗塞を、肺に移動すると呼吸不全を起こすなど、いずれも生命にかかわる重大な病気を引き起こす可能性があります。女性の場合には、習慣性の流産の原因ともなります。
免疫異常の一種である全身エリテマトーデス(全身倦怠感や関節炎、顔の発疹など)から発症することも多いので、なんらかの症状がみられた場合は血液検査などで原因を特定することが大切です。

<奇異性脳塞栓症>

足などの静脈系にできた血栓が、心臓の左房と右房のあいだの穴(卵円孔)を通って脳血管系へ移動し、脳梗塞を起こす病気です。卵円孔は胎児の頃のなごりで、成長すると閉じられますが、成人の約20%には残っています。ふだんは左房と右房の圧力差で血液は正常に流れていますが、スポーツをしたり、重い物を持ち上げるなどの負荷がかかったとき、卵円孔をとおして血栓が移動することがあります。
運動時や力を入れたときなどに一過性脳虚血発作の症状がみられたら、早めに受診しましょう。心エコー(超音波)検査だけではわかりにくいのですが、最近は経食道心エコー(食道を通してのエコー検査)や経胸壁心エコー(胸の外側からのエコー検査)により、卵円孔や心臓内の血栓の有無がわかるようになりました。

<もやもや病>

脳の動脈の一部(内頸動脈)が狭まったり、閉塞したりすると、血流を確保するため周囲の毛細血管が拡張して網の目のように広がります。それが、血管造影検査ではもやもやした煙のようにみえることが、病名の由来です。毛細血管は細くて弱いため、詰まりやすく、また破裂しやすいので、脳梗塞や脳出血のリスクが高い病気です。
脳梗塞型のもやもや病には、特徴的な前兆がみられます。ラーメンなどの熱い食べ物をフーフー吹いたり、笛などを強く吹いたりしたとき、一時的な手足の脱力感や意識障害が起こりやすいのです。これは過呼吸による二酸化炭素の減少から、毛細血管が狭まり、脳梗塞に近い状態が起こるためです。もしこのサインがみられたら、早めに脳の検査を受けたほうがいいでしょう。