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以前は重篤な頭部外傷などに比べて一過性のものとして、比較的軽く考えられていましたが、繰り返し受傷することで長期的な後遺症があることが知られてきたため、現在では非常に慎重な対処が求められています。実際にアメリカではNFL(アメリカンフットボール)、NHL(アイスホッケー)、NCAA(大学スポーツ)の元選手らがリーグに対し、脳震盪への安全措置を怠ったとして訴訟問題にもなっています。

また、特に若年者は症状が重症化しやすいことと、脳震盪からの回復が遅れがちなこと、さらに脳震盪が重なった場合の後遺症が起きやすいことなどから、より一層の注意が必要です。
脳震盪の繰り返しで起こる代表的な2つの症候群をご紹介します。

  • セカンドインパクト症候群(second impact syndrome) 
    一度脳震盪を起こした後、短期間(多くは数週間以内)に次の脳震盪を起こすことで、脳に重大な損傷が生じ、重篤な症状を引き起こすこと。脳の血管がわずかに切れ、完全に回復する前に二度目の衝撃で致命的な出血をおこして発症するのではないかと考えられています。致死率、後遺症率も非常に高いのが特徴です。
  • 慢性外傷性脳症(Chronic traumatic encephalopathy ; CTE)
    長期にわたって繰り返し脳震盪を起こすことで、その影響が蓄積されて脳が変性し、学習能力の低下、攻撃性の増加といった行動の変化、うつ状態、果てには痴呆症状やパーキンソン症状など、さまざまな症状が見られるようになることが知られています。以前、ボクシングでパンチドランクといわれていた症状はこれにあたります。