よく検索されるキーワード :

睡眠障害とアルツハイマー病に深い関係あり。

運動と並んで、アルツハイマー病の予防に効果があると考えられているのが、睡眠です。
私たちは睡眠中、脳も休んでいると思いがちです。たしかに日中と比較すると脳の活動量は低下しますが、全面休業というわけではなく、必要な栄養素(トリプトファンなど)を取り込んだり、不要な記憶を整理するなど、さまざまな活動をしていることが知られています。
そうした睡眠中の脳の活動の1つに、老廃物の排出があります。日中の活動で生じた老廃物を、脳脊髄液が循環して回収していますが、同時に不要なβアミロイドも回収・排出されています。βアミロイドはアルツハイマー病の原因物質の1つなので、睡眠不足などの影響で脳脊髄液の循環機能が低下すると、βアミロイドが増えて蓄積しやすくなると推定されています。

 睡眠効率が悪い人は最大で5倍以上も初期のアルツハイマー病になる可能性が高い

睡眠とアルツハイマー病の関係を研究しているアメリカのワシントン大学の研究グループによると、睡眠効率が悪い人は最大で5倍以上も初期のアルツハイマー病になる可能性が高いとされています。
一般に、高齢になるほど睡眠の質が低下し、睡眠障害を起こす人が多くなります。また同時に、βアミロイドやタウなどが蓄積しやすくなり、アルツハイマー病を発症するリスクも高くなります。睡眠障害とアルツハイマー病とは、どちらが先に生じるのかはまだ判明していませんが、相乗的な関係にあるものと考えられています。それだけに、最近物忘れが増えたと感じる方は、睡眠不足を解消し、睡眠の質を高めることが大切です。

 昼寝の習慣はアルツハイマー病の発症リスクを5分の1に下げる

睡眠についてはもう1つ、昼寝の習慣を持つこともアルツハイマー病の予防に効果的とされています。
従来、適度の昼寝をすると、午後からの仕事や勉強の効率が高まることは知られていましたが、昼寝の習慣はアルツハイマー病の発症リスクを5分の1に下げることが報告されています。また、アルツハイマー病のリスク遺伝子であるアポリポ蛋白E4遺伝子をもつ人でも、昼寝の習慣によって発症リスクが低減することも指摘されています。
ただし、昼寝の時間は30分以内が良く、それ以上になると逆効果になるので注意が必要です。明るい部屋で、ソファや椅子に腰かけ、うたた寝するくらいがちょうど良いといえます。会社勤めの方は昼寝がしにくいかもしれませんが、最近は会社ぐるみで昼寝タイム(15分~20分程度)を取り入れているところもあります。オフィスや喫茶店などで、上手に昼寝タイムをつくり、アルツハイマー病の予防を心がけてみましょう。