よく検索されるキーワード :

どのような病気か

アキレス腱炎は使いすぎによるオーバーユース症候群のひとつで、スポーツ障害としては頻度の高いものです。
繰り返しのストレスによりアキレス腱に微細な部分断裂や 瘢痕化(きずあと)が生じており、腱の変性が認められます。
アキレス腱はパラテノンという薄い膜でおおわれていますが、この部分に炎症を生じた場合をアキレス腱周囲炎といいます。
この両者は同時に発症していることも多く、厳密に区別することは難しいこともあります。
アキレス腱付着部に生じるアキレス 腱滑液包炎という病気もありますが、両者とは別の病態です。

原因

加齢変化のひとつである腱の変性がベースにあるため、中年以上の市民ランナーやウォーキングをしている人に多く発症します。
使いすぎが原因しているために、運動量と発症には密接な関係があり、不適切なトレーニング方法が原因していることもあります。
また、靴の不適合や 扁平足などの足部変形も原因のひとつになります。

症状

かかとへの付着部から上方2~6cm部分のアキレス腱が 腫脹し、押さえると痛みが増強します。
運動したあとや朝起きた時の歩き始めに痛みが強く、症状が進行すれば安静にしていても痛いことがあります。足関節を 背屈することで 疼痛が増強します。
進行すれば足関節の動きが悪くなり、アキレス腱周囲炎では足関節を動かすとアキレス腱にきしむような摩擦音が聞こえることがあります。

治療

保存治療が原則で、痛みが強い時には運動を控えて局所を安静に保ちます。湿布や一時的な消炎鎮痛薬の内服も有効です。
少しヒールのある靴を履いてかかとを上げると、アキレス腱の緊張が軽減され疼痛が改善します。
また、扁平足などの足部変形がある場合には、足底挿板そくていそうばんを処方することによりアキレス腱への負荷が軽くなります。
スポーツ選手への局所注射は、腱の変性や断裂を生じる場合があり、慎重を要します。
慢性期で再発を繰り返す場合には、手術的にアキレス腱を再建する方法がありますが、適応になるのはごくまれです。
症状の改善が認められれば徐々にスポーツを始め、運動前のストレッチングや運動後のアイシングを励行するようにします。

病気に気づいたらどうする

基本的には使いすぎによる障害ですので、運動量をひかえて局所の安静を保って腱が修復されるのを待ちます。
アキレス腱に負担のかかりにくい競技種目に、一時的にでも変えてみるのもひとつの方法です。